SNS採用とは?SNS毎の特徴とポイント、企業の活用事例を紹介!

更新:2022/10/20

作成:2022/10/20

古庄 拓

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役

NS採用とは?SNS毎の特徴とポイント、企業の活用事例を紹介!

 SNS採用(ソーシャルリクルーティング)は、SNSを使った採用手法です。SNS採用は、もともと2010年代にも一度流行した手法です。

 当時は、“流行”で終わりましたが、近年、SNSがマスメディアを越える影響力を持ったなかで、多くの企業に再度注目されるようになり、SNS採用に取り組む企業が増えています。

 SNS採用は、費用がかからないため、中堅・中小企業やベンチャー企業も取り組みやすく、多くの魅力があります。

 記事では、自社での運営体験も踏まえて、SNS採用の概要とメリット・デメリット(注意点)を確認します。

 そのうえで、SNS採用における媒体別の成功ポイントと活用事例を紹介しますので参考にしてください。

<目次>

SNS採用とは?

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 SNS採用とは、以下のようなSNSを活用した採用方法です。SNS採用は、ソーシャルリクルーティング、SNSリクルーティングとも呼ばれています。

  • Twitter
  • Instagram
  • TikTok
  • YouTube
  • Facebook
  • LinkedIn
  • LINE

 従来の採用活動は、求人サイトなどに有償で求人広告を掲載して、求職者を募るのが一般的でした。

 しかし、たとえば、大型サイトの場合、やはりお金と認知度の両方が高い大手企業が有利になってしまう傾向があります。

 最近では、ダイレクトリクルーティングなどの“攻め”の採用ツールも増えています。

 しかし、ダイレクトリクルーティングも費用がかかることは求人サイトと変わりません。

 こうしたなかで幅広い企業から注目されているのが、SNS採用です。SNSには、目的に合わせて以下、いずれの使い方もできる魅力があります。

  1. 母集団形成につなげる
  2. 自社を深く知ってもらう

 総務省の「平成29年度版 情報通信白書」によると、20代の97.7%がいずれかのSNSサービスを使っていることがわかっています。

 こうした数字から考えても、採用活動にSNSを活用することは、理にかなっているでしょう。

 また、SNSの利用は、基本的に費用がかかりません。そのため、母集団形成を実現できれば、採用コストの削減につながります。

出典:平成29年度 情報通信白書(総務省)

SNS採用のメリット・デメリット(注意点)

 SNS採用を成功させるには、以下のメリットとデメリット(注意点)を知っておいたほうがよいでしょう。

メリット

 SNS採用の最大のメリットは、無料で始められることです。

 使うサービスによって違いはありますが、地道に継続したり、拡散させたりすることで、中小企業でもフォロワーを集められます。

 また、シェアや拡散などを通じて、通常の求人媒体ではリーチできない優秀層や、今すぐの活動はしていない潜在層にも自社の存在を知ってもらえる点も、SNS採用の魅力です。

 いずれのサービスにしても、継続発信することで、社風や社員の人柄など定性的な魅力を伝えることができるようになります。

 継続発信を続けた結果として、求人に書かれているような賃金や仕事内容などの条件面ではなく、自社が発信したコンテンツに共感した人材を集められるでしょう。

デメリット(注意点)

 SNS採用を成功させるには、まず、自社の採用ターゲットが多いSNSサービスを使う必要があります。

 また、発信するコンテンツもなんでも良いわけではなく、「求職者のニーズ×自社の魅力」などの視点で考えることが大切です。

 自社の求職者と継続接点を持つために使うのであれば、特に集客を考える必要はないかもしれませんが、SNSから母集団を作りたいのであれば、フォロワーを増やす必要があるでしょう。

 母集団形成には、継続的な発信が必要ですし、成果もすぐに出るものではありません。

 また、母集団形成をするのであれば、コンテンツも自社の求人に関連するものだけではなく、人が集まるような発信をしていく必要があります。

 なお、SNS採用には、投稿内容によっては炎上するリスクもあります。こうしたデメリットも知ったうえで、始めることが大切です。

【媒体別】SNS採用を成功させるポイント

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 SNS採用の成功ポイントは、使う媒体(SNS)によって異なります。この章では、各SNSの特徴と、成功ポイントを解説しましょう。

Facebook

 Facebookの国内のアクティブユーザー数は2,600万人、30代~50代がメインです。

 Facebookの原則は、実名アカウントであるため、ビジネスなどで面識のある関係やリアルな友達のつながりが多い特徴があります。

 そのため、Facebookは、新卒や若手向けの拡散には、あまり向きません。一方でFacebookは、リアルなつながりがあるからこそ、応募などの行動につながりやすい点が魅力です。

 Facebookでは、たとえば、社員が企業アカウントの投稿を共有するなどの方法で拡散していくのがおすすめです。

 長文投稿できることから、仕事内容や働き方、価値観などの投稿にも適しています。

Instagram

 Instagramは、国内のアクティブユーザーが約3,300万人、20代の女性ユーザーが多いSNSです。

 採用活動では、女性やアルバイト募集などに向いている特徴があります。

 Instagramは、画像や短い動画(リール)で、視覚的な訴求ができる点も魅力です。

 たとえば、以下の画像・リールを投稿することで、企業のブランディングや働くイメージの具体化に活用できるでしょう。

  • オフィスの風景
  • 商品やサービス
  • 製造工程
  • 働く姿

 ハッシュタグをうまく活用することで、潜在層とつながりやすくなるメリットもあります。

 ただし、InstagramでSNS採用をする場合、継続的な写真の撮影・投稿が必要です。

 写真には、加工や工夫などが必要となるため、文字だけのSNS運用よりも負荷は増えるでしょう。

Twitter

 Twitterは、国内のアクティブユーザー数は4,500万人、ユーザーは20代~40代まで幅広いSNSです。

 情報のリアリタイム性が高く、いいね!やリツイートによる二次拡散で、フォロワー以外の潜在層にもリーチできる魅力があります。

 拡散性が、各SNSのなかで最も高いのがTwitterの特徴です。

 TwitterをSNS採用に活用する場合、高い投稿頻度が求められます。しかし、140文字の文字情報が中心になるため、運用負荷は比較的少ないでしょう。

 また、Twitterには、自社の最新情報やインターンシップ、説明会などの案内のほかに、自社ブログ記事やYouTube動画などの投稿で他のSNSや採用サイトへの誘導につなげられる利点もあります。

 ただしTwitterの場合、採用情報だけを投稿しても拡散されません。

 そのため、Twitterを活用する場合は、フォロワー獲得につながるもの、また、日常的な社内や仕事の様子などを投稿していくのがおすすめです。

 ほかには、経営陣や採用担当者などの個人アカウントの投稿を通じて、社員を身近に感じてもらうのもよいでしょう。

 ただし、Twitterには匿名ユーザーが多いため、ほかのSNSと比べて炎上リスクが最も高くなりますので、運用には注意も必要です。

YouTube・TikTok

 YouTubeの国内ユーザー数は約6,500万人、TikTokは約1,700万人。

 これらの動画系SNSのメリットは、文章だけでは伝わりにくい以下のような多くの情報発信やブランディングに適している点です。

  • 自社の文化
  • 社員の人柄
  • 若手営業職の1日 など

 YouTubeやTikTokの場合、シェアによる拡散以上に、伸びている動画はプラットフォーム上に一気に拡散されています。

 ただし、YouTube・TikTok の場合、Instagram(写真)以上に、継続してコンテンツを投稿する負荷は大きくなります。

 SNS採用に活用する場合は、「継続していけるか?」の検討が必要です。

【媒体別】SNS採用の活用事例

 この章では、媒体別にSNS採用の活用事例を紹介しましょう。

Facebook

・スターバックスコーヒージャパン
 スターバックスの「Starbucks Partners」という世界的なFacebookページでは、世界で働くパートナー(社員)の写真や紹介記事などが投稿されています。

 そのなかで特に目に留まるのが、仕事を通じた社会貢献や、環境問題などへの関心を紹介する記事です。

 また、ハローウィンの仮装や、新製品をおいしそうに飲むパートナーの姿なども、スターバックスで働く楽しさの発信に一役買っています。

Starbucks Partners

・P&G
 P&Gでは、「P&G Careers」というSNS採用向けのFacebookページを開設されています。

 このなかで充実しているのは、若手社員やセールスインターン生の紹介コンテンツです。

 インターンのプログラム内容や、参加することで得られるものなどを紹介することで、1dayインターンシップへの関心を高める工夫が施されています。

 また、世界8ヵ国の学生とのビジネスコンペ「CEO challenge」の長い動画も紹介されています。

 グローバルな仕事や仲間とのつながりに関心のある学生にとっても、魅力的なコンテンツといえるでしょう。

P&G Careers

Instagram

・三井住友カード株式会社
 三井住友カード株式会社は、新卒採用アカウント内で、就活や選考に役立つ情報を発信されています。

 以下のように幅広いクラス・属性の人材を紹介することで、入社後のキャリアをイメージしやすくなっています。

  • 新入社員
  • 若手社員
  • 中堅社員
  • 管理職
  • ワーキングマザー

 また、内定者による就活アドバイスも掲載されているため、学生は三井住友カード株式会社に応募するうえでの準備や心構えも把握できるでしょう。

三井住友カード株式会社(新卒採用アカウント)

・株式会社DYM
 株式会社DYMのInstagramは、新卒・中途採用の両方に対応するアカウントです。

 他社と同様に社員や内定者紹介のコンテンツが充実しています。また、「夏採用スタート」などのお知らせもInstagramからの発信です。

 Instagramを見た学生が、株式会社DYMの概要や企業が求めるターゲット、エントリーの方法などを把握できる内容になっています。

DYM【公式】~新卒・中途採用~

Twitter

・日本オラクル株式会社
 日本オラクル株式会社では、シニアプリンシパルリクルーターの個人アカウントから、日本オラクルの採用情報を発信されています。

 Twitter内では、現在の募集職種はもちろんのこと、オラクル独自のテクノロジー情報なども発信中です。

 また、ITエンジニア・ITコンサルタント向けに、以下のようなポイントも公開されています。

  • 職務経歴書の書き方
  • 書類選考通過のポイント
  • 面接前に行なうシミュレーションの重要性

 こうした面接前の準備や選考ポイントを定期的に発信すれば、求職者のフォロワー離れも防ぎやすくなるでしょう。

日本オラクル採用(鈴木宏彦)

・株式会社サイバーエージェント
 株式会社サイバーエージェントでは、新卒採用と新卒エンジニア採用という2つの公式アカウントを運用されています。

 更新頻度が非常に多く、また、絵文字なども適度に使われており、優しいイメージの投稿ばかりです。

 Twitter投稿用のテンプレート作成時に参考にできるかもしれません。

【公式】サイバーエージェント新卒採用
【公式】サイバーエージェント新卒エンジニア採用

・株式会社ジェイック
 HRドクターを運営する株式会社ジェイックでも、複数チャネルでSNSマーケティングを実施しています。ソーシャルリクルーティングは、Twitterが中心です。

 企業・サービスの公式アカウントに加えて、社員が実名でアカウントを運用しています。約20アカウントがアクティブに活動中です。

 株式会社ジェイックでは、プロジェクト開始から2年でフォロワー数は10万人以上に達しました。

 最近では、Twitter経由での採用、また、採用プロセス内での情報発信ツールとして活用しています。

YouTube/TikTok

・DMMグループ
 DMMグループでは、以下のような職種の仕事内容などを紹介するYouTube動画を公開されています。

  • エンジニア職
  • カスタマーサポート職
  • 財務経理職
  • Webサイト運営職
  • 財務経理職
  • ビジネス職

 また、「学生の皆さんへ」というタイトルのCOOメッセージや、DMMグループの企業説明動画も公開中です。

 これらの動画は、インターンシップや企業説明会などでも活用できるでしょう。

DMMグループ採用広報 公式チャンネル

・冒険社プラコレ
 冒険社プラコレでは、TikTokの広報アカウントで、以下のような動画を多く投稿されています。

  • 仕事風景
  • イベント
  • 自社がプロデュースするカフェの風景
  • サービスの特徴 など

 TikTokのためにわざわざ作られたものではなく、チームや社内の自然な光景を撮影した動画が多い点が特徴的です。

 親しみやすさやチームの良い雰囲気を発信したいなら、このようなTikTok動画を活用してもよいでしょう。

 TikTokを使えば、たとえば、10~20分のYouTube動画をつくるよりも、担当者の負担が少なくなるはずです。

冒険社プラコレ 広報アカウント

まとめ

 SNS採用は、以下のようなSNSサービスを活用した採用方法です。

  • Twitter
  • Instagram
  • TikTok
  • YouTube
  • Facebook
  • LinkedIn
  • LINE

 SNS採用には、無料で始められるうえに、自社に共感する人材が多く集まったり、潜在層にアプローチできたりするメリットがあります。

 ただし、SNS採用を実施する場合、継続した運用が必要になりますし、炎上などのリスクもあります。

 SNS採用を実施するときには、本記事で紹介した事例を参考にしながら自社に合うSNSを選び、挑戦してみてください。

著者情報

古庄 拓

株式会社ジェイック取締役

古庄 拓

WEB業界・経営コンサルティング業界の採用支援からキャリアを開始。その後、マーケティング、自社採用、経営企画、社員研修の商品企画、採用後のオンボーディング支援、大学キャリアセンターとの連携、リーダー研修事業、新卒採用事業など、複数のサービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。専門は新卒および中途採用、マーケティング、学習理論

著書、登壇セミナー

・Inside Sales Conference「オンライン時代に売上を伸ばす。新規開拓を加速する体制づくり」など

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