「なぜ我々は働くのか」あなたにとっての答えは何ですか?
皆 様
皆様、ジェイックの知見寺(ちけんじ)でございます。
前回、母の介護のことについて書きましたが、そこで触れたように
意識して笑顔で話しを聞くようにしています。
すると、ショートステイ先での出来事を嬉々として、話してきます。
繰り返し、聞くことも多いのですが。。。
その中で、母がショートステイ先で気を付けていることを教えてくれました。
ひとつ目は、サポートをしてくれる職員・スタッフだけではなく
同じ入居者の名前も覚えるようにしているとのこと。
ショートステイ先には、20名の入居者がいるそうですが
20名の名前は全部覚えたとのことです。
やるなー、お袋!
そして、もうひとつが、人を褒めること。
本人の話しを聞くと、顔!や服のことを褒めていることが多いようです。
また、うちの母曰く
70代の女性の方はお嫁さんのことをよく言わないけど、80歳以上の人は
みんなお嫁さんを褒めるそうです。
本当かな?
さて、今回は1冊の本を、ご紹介させていただきます。
4月の頭に、今年、大学を卒業し、新入社員になった方と会いました。
そこで、お祝いとして本を1冊プレゼントしました。
その本は、田坂広志さんが書かれた
「仕事の思想」(PHP研究所刊)
です。
田坂さんの本は素晴らしい本ばかりで、新刊がでると必ず
購入していますが、特に、この本は新たに社会人になった人に
お薦めしています。
弊社では、新入社員にお薦め書籍を提示していますが
その中の1冊でもあります。
本書のはじめで、田坂氏がこの本のテーマを書いています。
以下、引用します。(p8-9)
なぜ我々は働くのか。
その問いを、胸中に深く、問い続けることです。
しかし、この問いに対しては、誰も答えを教えてくれません。
もちろん、職場の先輩や上司に聞けば、
その人なりの答えを、教えてくれるかもしれません。
けれど、その答えは、あくまでも、
その先輩や上司にとっての答えであって、
私たち自身にとっての答えではないのです。
だから、この問いに対しては、
私たち自身の答えを、見出していかなければなりません。
私たち自身が、日々の仕事に取り組みながら、
「自分にとっての答え」を、見つけていかなければならないのです。
(田坂広志『仕事の思想』,PHP研究所,2003,p8-9)
皆さんにとって、「なぜ働くのか」の答えは何でしょうか?
このメルマガを書くにあたり、本書を再読しましたので
管理職・マネージャーの方にとって、参考となる
フレーズを抜粋します。(p170-191)
第7話 地位/部下の人生に責任を持つ覚悟 より
義務と責任が人間として成長させてくれる
一つの意味は、「仕事のリスク」に責任をもつことによって成長できる
もう一つの意味は、「部下の人生」に責任をもつことによって成長できる
「部下の人生」に責任を持つとは、「部下の成長」に責任を持つこと
「部下の成長」を支えるために、マネージャーに求められるものは、
自分自身が成長することに尽きる
自分自身が成長しているから、マネージャーの地位につくのではない
マネージャーの地位につくから、自分自身が成長していかなければならない
他人の人生に責任を持つものが、最も成長できる
(田坂広志『仕事の思想』,PHP研究所,2003,p170-191)
仕事を始めたばかりの方だけでなく、仕事を何年もしてきた方にとっても
参考になる捉え方、思索の視点が満載です。
本書は、田坂さんの体験談をベースに話が展開していくので、物語的で
大変読みやすいです。
お読みになったことがない方は、強く一読をお薦め致します。
また、お読みになったことがある方も、再度、手に取ってみては
いかがでしょうか。
「仕事の思想」 田坂広志著 PHP研究所 2003年 533円(税別)