株式会社UZUZ|キャリアを自分で選択して魅力あるものに「ウズウズできる」働き方を追求

更新:2024/03/05

作成:2022/06/09

UZUZ

 若手人材を対象とした人材紹介事業やビジネス/ITスクール事業、法人向け研修事業、採用コンサルティング事業などを行っている株式会社UZUZ。Great Place to Work® Institute Japan 2022年版日本における「働きがいのある会社」ランキングでも、小規模部門の上位に選ばれています。求職者や社員を「ウズウズ」させ、誰もが楽しく働ける社会実現のための取り組みを、代表取締役社長 岡本 啓毅様に伺いました。

<目次>

貴社の事業内容について教えてください

 新卒から既卒、第二新卒、フリーターなど、20代を中心とした若手人材の採用支援を行っています。1人ひとりの求職者に寄り添い、それぞれの特性や希望に合わせてオーダーメイド型の就業サポートをすることを特徴としています。

 面談にも回数の制限などはなく、希望条件に合わせた求人紹介、課題に合わせた面接対策を繰り返し実施することで、高い就職内定率を誇っています。

 またキャリアにつながる学習支援として「ウズウズカレッジ」という研修サービス(ITスクール)があります。

 ウズウズカレッジはITキャリアに特化しており、インフラエンジニア、SE/プログラマー、組み込みエンジニア(機械製品の制御プログラム)などを目指すことができます。IT研修と人材紹介を一気通貫で行うことで、就業後のミスマッチをなくしていくことが可能です。

 研修には企業向けのものもあり、20代の若手社員を対象とした「IT研修」「ビジネススキル研修」を提供しています。

 IT分野に特化した研修カリキュラムのほかに、専門スキルだけでなく「ビジネススキル」などを学び、「アクティブラーニング形式」で主体的に学習できるようなプログラムを提供しています。

 最近では研修にメタバースを取り入れることも始めました。研修者に機器を送付し、メタバース上でIT研修を行うもので、すでに企業様で導入がスタートしています。

 各事業についてSNSを広く活用しているのも当社の強みです。月間3,000~4,000人いる登録者のうち、YouTubeやTikTokなどからUZUZを知ってくれたケースは多く、これは他社にはない差別化ポイントだと思っています。ちなみにYouTubeチャンネルは2つ運営しており、現在合計8万人以上の登録者がいます。
 
UZUZ_ひろさんチャンネル

社員がウズウズ働きたいと思える、貴社の目指す職場づくり・組織づくりとはどのようなものなのでしょうか?

 目指しているのは、社員間がフラットな関係となる組織づくりです。組織に対する心理的安全性が高くなれば、言いにくいことも建設的に言い合うことができ、それが次のチャレンジへのきっかけにもなるからです。

 私自身も「日常的に笑顔でいる」「話しかけられたら作業を止めて話を聞く」「イライラしないよう睡眠をしっかり取る」など、立ち振る舞いや雰囲気づくりには常に気を配っています。そうした意識のおかげ……かわかりませんが、社員との距離が近いものになっているのは間違いありません。
 
UZUZ_岡本誕生日サプライズ

フラットな組織づくり実現のための具体的施策について教えてください。

UZUZ_企業文化
 
 具体的施策としては「メンター・メンティー面談」「クロス・ランチ」などがあります。

 「メンター・メンティー面談」は入社後のフォローなどで教育担当がつくものですが、最近はそこにひと工夫を加えました。

 それまで、メンター・メンティー制度のなかには1on1による定期面談がありましたが、いまはそこに「責任者クラス」も入れるようにしました。というのもメンター・メンティー間で社会人2~3年ほどの差しかない場合も多く、単に悩みを共有するだけになってしまうケースが見られたからです。しかし、責任者クラスが入ることでより高いレベルの悩みも解消できるようになりました。

 また、「クロス・ランチ」は、参加希望者がランチの頻度や人数などの条件を出し、マッチした2~3名がその週内にランチに行くという制度です。日頃あまり絡みのない部門や職種の社員同士がコミュニケーションを取るための絶好の機会となっています。

 ほかにも職場づくりをフラットにしていくための施策を多数行ってきましたが、効果がないものはすぐに取りやめ、振り返って次の施策へと結びつけるようにしています。

 たとえば以前、半期に一度、丸1日を使って社員全員で本音をぶつけ合う「ぶっちゃけ大会」を開催したことがありました。普段上司に言いにくいことも伝えられる場ではあったものの、その一方で集中的に言われてしまう人もいて……。事前に信頼関係が構築されており、かつ本人の心的状況がよくないとダメージばかり受けてしまうので、取りやめとしました。

 現在はいつでも好きなタイミングで意見を投稿できる「意見あります!箱」を設置したので、「ぶっちゃけ大会」がなくとも経営陣に意見を伝えられるようになりました。

 さらには年4回、アンケートで「ウズウズPJ」を実施し、現場の声が全社に届くようにしています。アンケートのテーマは例えば「もっとウズウズ働くためにUZUZに必要なことは?」「UZUZに減らしていきたいカルチャーは?」などで、毎回ほぼ全員が回答できるようなテーマになっています。

 そこで出た意見で直せるものがあれば、解決するためのプロジェクトチームを希望者で募り、改善へと動いてもらっています。

貴社で社員間のコミュニティ形成のために行っていることはありますか?

 社内コミュニケーションを活性化するために、「ウズウズポイント(ウズポ!)」という社内ポイント制度を導入しています。

 当社ではリモートワーク制度や、2拠点での組織運営が進んでいます。その中で、オフラインでのコミュニケーション不足や社員間での理解度の低さが目立つようになりました。

 そこで単にコミュニケーション量を増やすだけでなく、質の向上も目指すために生まれたのがウズポ!です。ウズポ!は社内通貨という位置づけで、1ウズポ!=1,000円というレートです。そして、例えば歓送迎会の開催や、社内チームメンバーとの食事などで経費として使えるようになっています。

 ウズポ!は入社やチーム達成時、表彰などで付与されるほか、社員を褒める際に利用する「サンクスウズポ!」でも貯めることができます。サンクスウズポ!は社内チャットを通して感謝を伝えた側、感謝された側双方に0.1ウズポ!が加算されるものです。こうした制度を導入することで、自然と「社員コミュニティ」と「褒める文化」が形成されています。

ウズポ!の活用方法についてもう少し詳しく教えてください。

UZUZ_ダーツマシン
 
 ウズポ!はそれぞれの社員で上手に貯めています。ただ、3カ月で失効してしまう仕組みにしており、もらったらどんどん使ってもらうことを後押ししています。

 ウズポ!活用の応用事例として「UZUZファンディング」もあります。これはクラウドファンディングの社内版で、新規事業や施策のプレゼンを社内向けに実施し、社員に対して「ウズポ!」で出資を募る制度です。

 自分たちのやりたいことをウズポ!で実現し、リターンも得られるということで利用者も多いです。一番最初は当社のYouTubeチャンネルを開設する際の機材購入にUZUZファンディングが活用されました。

 ほかにも28万円ほどするダーツゲームをファンディングで募り、購入したこともあります。もっとも、ダーツゲーム機は社内の誰でも目にするところにあるので、いまはファンドに参加した社員以外も、皆で楽しんでいます(笑)

フラットな組織づくりの中で、社員の働き方についても教えてください。

UZUZ_企業文化
 
 リモートワークや出社など、働き方にはルールを決めながらも多様性を持たせています。社員の副業も元々OKでしたが、競合しないものに限定するなど、改めて規制ラインを明確にして制度しました。

 新入社員でまず優先的に業務を覚えてほしい時期など例外はありますが、リーダーを含めて誰でも副業は可能です。自分の会社を経営している社員もいます。

 この背景には“社員を縛りつけない”という会社の姿勢があります。社員が独立を考えたときに、「自分はどこでも活躍できる。でも、UZUZで働く選択をする」という人を増やしていきたいと思っています。

 優秀な人材ほど、囲おうとすればするほど離れていってしまうものです。縛り付けずに、まずは「独立するよりもUZUZにいた方がウズウズ働けるから残っておこう」と感じてもらえるような組織を目指します。

 私自身も社員に対して「強制しない。選択できるようにする」点を意識しており、日常の業務でも「これをやれ!」ではなく、「こういうのはどう思う?」というコミュニケーションをとるようにしています。

 制度についても同じで、前述のクロス・ランチも参加は自由です。またコロナ前には社員旅行がありましたが、こちらも「全員で行こう!」ではなく、複数の候補地をアンケートでとって選択制にしました。

 また「泊まりでは参加しない」も選択できるようにしており、参加しない社員が経費で豪華ランチに行けるなど「誰も損をしない」運営もしています。

 そのほかにも最近では「選べる研修制度」を導入しました。これは社員が受けたい講座や体験などを自分で選び学んでいくもので、会社はその費用の一部を負担するという研修制度です。

 最初は社員がよりウズウズ働けるような会社にしようと、皆でやるワークなどを会社が考えて実施してきました。

押しつけがなく、「ウズウズ働く」ことを自発的に行える環境づくりをしているのですね?

 そうですね。当社はミッションで「自らと若者がウズウズ働ける世の中をつくる」と謳っており、何よりもまず自分達がウズウズ働くことが大切だと考えています。

 しかし、それを「ウズウズ働くんだ!」と、会社から押し付けるようなことはしていません。「ウズウズ」の形は人それぞれなので、具体的な形を押し付けられた瞬間に「やらされていること」「自分で選択していないこと」に変わってしまい、ネガティブな「ウツウツ」に変化してしまうと考えています。

 また、ウツウツの根本には「ハラスメントがある」「残業が多すぎる」「休みが取れない」「希望に沿わない転勤がある」「ライフステージの変化に対応できない」などがあるかと思いますので、これらを一つひとつ解消することが先決です。

 まず会社で働く上で発生する“嫌なこと”を極力減らし、そのうえで社員が「もっと楽しく働くにはどうしたらいいか」と、前向きな気持ちで自分の「ウズウズ働く」を追求できるよう努力し続けています。

株式会社WWW(ワロタ)や株式会社ESES(イーエス)など子会社化が進む中、今後の貴社の、組織づくりやマネジメントについて教えてください。

UZUZ_社内
 
 子会社化を展開していくことは、社員の選択肢が増えることになり非常に望ましいことだと感じています。今後もその選択肢は増やしたいと思いますし、人材紹介以外の事業にも着手したいところです。

 人材紹介の単一事業では、どうしてもそれ以外のキャリアパスが描きづらくなってしまいます。「新しい挑戦がしたい」という社員の希望を叶えられるように、UZUZグループ内でシナジーを生めるような事業にどんどん挑戦していくつもりです。

 最近では、社員が仕事を選択できるようにグループ全体の求人を公開して、公募できるようにしました。2022年4月に初めて社内求人をオープンにして募集をかけたところ、1名の社員がESESに異動することになりました。

 また、「新たな子会社を設立して社長になりたい」などの希望があれば、社員のポジションを増やす意味でも積極的に進めていきたいと思います。

 ただ社長になるには向き不向きがあり、誰でもできるわけではありません。役員という立場はリスクが大きいということも理解しなければならないでしょう。それでもやりたいという意思があれば尊重していきたいと思います。

 このように今後も、社員がもっと自分で選択でき、さらにキャリアの幅を広げられるような組織にしていきたいと思っています。

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