ナレッジマネジメントには大きく分けると4つの手法があります。
- ●ベストプラクティス型
- ●専門知識共有型
- ●経営資本・戦略策定型
- ●顧客知識共有型
ベストプラクティス型
ベストプラクティス型のナレッジマネジメントは、組織のなかで規範、モデルとなる優秀な社員の行動や思考を分析・形式知化し、知識として共有することで組織全体のスキルの底上げする手法です。
優秀層の思考や行動のパターンを形式知化およびデータベース化することで、メンバーのスキルを向上させる狙いがあります。コンピテンシーの考え方を、より具体的・実践的にやるものがベストプラクティス型のナレッジマネジメントだといえます。
分析・形式知化というと堅苦しくなりますが、わかりやすいイメージとしては、優秀な営業パーソンの商談を録画して、本人に解説してもらいながら皆で勉強会を実施。解説内容と動画を共有データとして以降の新人にも学んでもらう、といった形です。
他にも「四半期に一回、自分のベスト受注ケースを持ち寄って発表してもらい、動画で記録&発表資料を保管しておく」といったことでも実現可能です。
専門知識共有型
専門知識共有型ナレッジマネジメントでは、組織の中にある専門知識をデータベース化し、すぐに検索・閲覧できるようにするナレッジマネジメントです。
例えば、組織内でよく質問されることの多い事項をFAQ形式化すれば、知りたい情報をすぐに入手できるようになります。
専門知識共有型ナレッジマネジメントは、サポートセンターや情報システム部門などといった組織内外からの問い合わせが多い部署での問い合わせ業務の軽減や、問い合わせに対応するスピードアップ、応対品質の向上などに役立ちます。
上述のベストプラクティスは定期的に、というイメージですが、専門知識共有はチャットツールやQ&Aツールなどを使って日常的にノウハウ共有して蓄積するイメージです。例えるなら、Yahoo知恵袋などが近いかもしれません。
ナレッジマネジメントを導入するタイミングである程度質問が多いものなどは一気に作り上げてしまい、社内Wikipediaのようにすることも一般的です。
顧客知識共有型
顧客知識共有型のナレッジマネジメントは、専門知識共有型の対顧客版というイメージです。
専門知識共有型は、“総務部門や情報システム部門から対社内”というイメージが強くなりますが、顧客知識共有型は、“営業やインサイドセールス、コールセンター内で顧客事例や対応ノウハウを共有する”ナレッジマネジメントです。
例えば、コールセンターであれば、顧客からの問い合わせやクレームと対応方法などの情報をデータベース化することで、同様の問い合わせやトラブルが発生した際、事例に基づいて迅速な対応や適切な判断ができるようになります。
また、営業やインサイドセールスなどであれば、過去の提案事例や導入事例などが、業種・規模・課題などで検索できるようになっていれば、提案の品質やスピード、情報提供の質などを向上させることができます。
経営資本・戦略策定型
経営資本・戦略策定型ナレッジマネジメントは、メンバーやチームが持つあらゆる知識を多面的に分析し、経営戦略に活かす手法です。専用のシステムを導入して、競合他社や自社の事例を多角的に分析することが多くなります。
一般的にイメージされるナレッジマネジメント:知の共有というよりは、経営戦略や事業戦略の策定時に使われる手法と考えていただけるとよいでしょう。