チームマネジメントを担うリーダーには主に5つの能力が求められます。
- 目標設定能力
- チームビルディング能力
- 統率力(プロジェクトマネジメント力)
- コミュニケーション力
- 業務遂行能力
目標設定能力
まずは自分たちが目指すべきチームのゴールをしっかりと把握・設定して、メンバーと共有する必要があります。事業計画から落とし込まれたものを把握、同時に前年度の実績やメンバー構成等も踏まえながら、組織の上層部と調整して、チーム全体の目標数値を設定することはチームマネジメントの重要な業務です。
チームの目標を設定したら、次にメンバー個人毎の目標を設定します。目標を設定する際に重要なのが、メンバー一人ひとりの個性や能力、スキル、意欲などを十分に考慮するということです。
個人の目標設定は、単に数字を分解して与えるような形ではなく、一人ひとりがしっかりと目標達成の意欲を持てるように、対話して個人にとっての達成意味を見出し、動機付けすることが大切です。
チームビルディング能力
チームビルディングには大きく分けて2つの要素があります。
1つ目の要素は目標の上位概念となるチームのミッションやビジョンです。チーム単位ではミッションやビジョンを設けない場合も多いですが、チーム全員がミッションやビジョンのレベルまで意識できていれば、自ずと強いチームができるでしょう。
もう1つの要素は、チーム内の心理的安全性です。心理的安全性とは、チーム内でメンバーが自分の意見や質問を述べたり、チーム方針や誰かの意見に異論や懸念を示したりことに心理的なハードルがない状態を示します。
心理的安全性を確立するためには、ベースとなる個人間の信頼関係を築くことが何より重要です。その上で、目標達成に向けてチームメンバーがお互いに遠慮せず、発言・提案できる場をつくっていくことが大切です。
統率力(プロジェクトマネジメント力)
チームマネジメントは、いわば一種のプロジェクトマネジメントだといえるでしょう。目標に対して達成するための計画を立て、スケジュールを作成し、タスクの進捗を管理しながら必要な手を打っていきます。
目標を達成するためには、長期的・短期的なスケジューリングだけでなく、メンバーの個性や能力を活かした仕事の割り振りも大切です。また、メンバーがタスクを効率的に進められるよう、優先順位を示し、仕事しやすい環境をつくります。
上記のような実務面のマネジメントにとどまらず、精神面でもチームメンバーの声に耳を傾け、コーチングなどのスキルを織り交ぜながら適切に指導・モチベートする能力も求められます。
コミュニケーション力
コミュニケーション力は、チームマネジメントの基本ともいえる能力です。ここまで紹介した目標設定、チームビルディング、プロジェクトマネジメント、いずれにも実行する上では、コミュニケーション力が必要です。
チームマネジメントには「発信力」と「傾聴力」、2種類のコミュニケーション力が大切です。
チームリーダーに求められる発信力としては、目標達成の先にある喜びを共有したり、ビジョン実現のための計画に納得感をもってもらえるように伝えたりする力です。一方、傾聴力としては、チームメンバーが何に喜びを感じ、何にモチベーションが上がるのか、どのような能力を伸ばしたいのかなどを聴き出し、今のメンバーの状態や意見に関して、内なる意識に目を向けながら本音を引き出す力です。
発信と傾聴、2つのコミュニケーションをうまく使い分けることで、トップダウンでしっかりと計画を実行すると同時に、メンバーの意欲や主体性を引き出したりボトムアップで現場の状況を踏まえて計画を修正したりすることができます。
業務遂行能力
最後に紹介するのはテクニカルスキルともいわれる、業務を遂行するうえで必要となる専門知識やスキルです。求められる知識やスキルは職種によって少しずつ異なりますが、チームとして目標を達成するためには欠かせない能力です。
チームの規模では、チームリーダー自身もプレイヤーであるケースが珍しくありません。目標達成に向けては、リーダー自らが他のメンバーがカバーできない仕事を率先して取り組んだり、達成への意欲や姿勢を背中で見せたりすることが大事です。
また、トラブルが起きた際のカバーや解決策の実行といった臨機応変な対応もチームマネジメントでは重要です。さらに「やって見せて、言って聞かせて、やらせて見て、ほめてやらねば、人は動かず」という山本五十六の言葉にも示されているように、人材育成するうえでもチームリーダーには業務遂行力が必要となります。