Indeed(インディード)の広告を、テレビや動画サイトを始めとする様々な媒体で目にしたことがある方も多いでしょう。
ただ、具体的にどのような仕組みなのか、既存の求人サイトと何が違うのかを知らない方も少なくありません。
本記事では新たな求人の仕組みであるインディードの仕組みと特徴、活用のポイント、注意点、成功事例等を紹介します。
<目次>
インディードとは?
インディードは求人サイトや企業の採用情報ページから集めてきた何百万もの求人情報にリーチできる、求人に特化した検索エンジンです。
Web上で公開されている求人を一括で検索できるため、非常に多くの求人から仕事を探せるというメリットがあります。
もともとはアメリカで生まれたサービスですが、2012年に日本のリクルート・ホールディングスが買収しました。
現在はリクルート・ホールディングスが主要株主となって、アメリカと日本を中心に世界中でサービスを展開しています。
求人サイトやハローワークとの違い
ここではインディードをその他の求人サイトやハローワークとの違いを確認しておきます。
求人サイトと比べたインディードの特徴
求人サイトと比べたインディードの特徴は、「サイトではなく検索エンジンである」という点です。
インディードはGoogleのように任意のキーワードを入力することで、キーワードが合致した求人ページが表示されます。“求人に特化したGoogle”がインディードとも表現できるでしょう。
インディードではキーワードと勤務地の検索窓が設けられていて、入力したキーワードに対して親和性の高い求人情報が検索結果として表示されます。
日本では月間約1,000万人以上のユーザーがおり、大手転職サイトの2倍以上のアクティブユーザー数です。
世界では月間約2億人近くのユーザーが利用し、60ヵ国以上・28言語に対応しています。
利用者数が多い理由は、Web上のあらゆる求人情報が網羅されるからです。
例えば日本企業に限定しても結果に表示される求人件数は約17万件と、大手の求人サイトと比較しても圧倒的に多い件数です。
求人サイトの場合、利用企業から掲載料を支払ってもらい、求人を掲載する仕組みですので、掲載数に限界があります。
一方、インディードの場合、求人登録は無料です。
さらに、Web上の求人情報、さまざまな求人メディアの掲載情報、企業の採用サイトの情報まで検索して掲載してくるため、圧倒的な求人数を誇っているのです。
ハローワークと比べたインディードの特徴
取り扱っている求人件数の多さという点では、意外と知られていませんが、ハローワークも非常に多い求人が扱われています。また、ハローワークの求人もオンラインで検索できるようになっています。
ただ、ハローワークは求人に応募するためには相談窓口で応募手続きをしなければなりません。さらに、企業側も求人情報を掲載するまでに事業所登録や求人申込書の提出などが必要です。
インディードなら表示された求人からWeb応募もしくは電話で簡単に応募できます。
また、企業側も直接求人情報を作成する方法のほかに、インディード側から自社の求人ページを連携してもらえる方法があるため、簡単に求人情報の掲載ができます。
デザインや情報量も異なります。ハローワークは書かれている項目数が多い一方で、必要最低限しか記載されていないシンプルなデザインです。インディードは、より豊富な情報を確認・掲載できます。
就職支援におけるセーフティーネットというハローワークの特性に加えて、こうしたユーザビリティーの違いなどもインディードの利用が加速している理由といえるでしょう。
企業がインディードを使う5つのメリット
インディードは、上述した仕組みで、いま急激に成長しているサービスです。本章では、企業がインディードを使う5つのメリットを紹介します。
- 登録と掲載が簡単
- より多くの人に見てもらえる
- 地方での採用にも強い
- 無料で掲載できる
- 有料掲載でも費用に無駄が生じない
登録と掲載が簡単
インディードは登録と掲載がとにかく簡単です。メールアドレスさえあれば、登録画面に沿って情報を入力するだけでアカウントの開設や求人の掲載ができます。
求人サイトのように細かい書類や手続きは必要ありません。はじめて求人を掲載する企業でもわかりやすい設計です。
より多くの人に見てもらえる
インディードには圧倒的な利用者がいるため、求人サイトより多くの人に自社の求人を見てもらえます。
さらにインディードはSEOに強く、「○○職×求人」といったGoogle検索などでも他の求人メディアより上位に表示されることが多くなっています。
地方での採用にも強い
Webサービスは、ネットリテラシーなどの問題から東名阪などの人口密集地や都市部に強い特性を持っています。
しかし、インディードでは上述したとおり「キーワード×勤務地」で検索できます。
指定の勤務地を入力して検索すれば該当する勤務地の求人情報しか表示されないため、自社の求人が埋もれずに求職者から見つけてもらいやすくなります。
また、勤務地でピンポイントに検索しやすいことから、勤務地にこだわる求職者、とくにアルバイト求人などに関しても地方での採用に強い特性があります。
SEOの強さは前述したとおりですが、とくに「○○(職種、業界など)×エリア名」で上位に表示されていることも少なくありません。
上記のようなキーワードで検索している人は、「そのエリアに限定して仕事を探している」と想像できます。その意味でもニーズにマッチする求職者から応募してもらいやすくなるでしょう。
無料で掲載できる
前述の通り、インディードは無料での掲載も可能です。有料の掲載プランもありますが、使わなくても掲載は可能です。
無料掲載にはインディードの管理画面上から直接求人広告を作成する直接投稿と、インディード側に自社サイトを転載させるクローリングの2種類があります。
有料掲載でも、費用に無駄が生じない
インディードは有料掲載でも費用に無駄が生じにくい料金形態になっています。というのは、求人広告がクリックされた時に費用が発生するクリック課金型だからです。
あらかじめ決められた掲載期間や価格でなく、求職者がクリックした場合のみ料金が発生するため効率良く広告を掲載することができます。
インディードを使うときの注意点
インディードは非常に便利な検索エンジンですが、注意点もあります。特に、以下の2点に注意しましょう。
- 無料掲載だと埋もれがち
- 競合が多いとクリック単価が高くなる
無料掲載だと埋もれがち
紹介した通り、インディードは無料でも求人掲載が可能です。ただし、無料掲載はシステムの仕組み上、有料よりもユーザーの目に留まりにくくはなります。
ライバル企業が多い分野は有料で広告を掲載している企業も少なくありません。このような企業が多いと、すぐに埋もれてしまって数ヵ月経っても応募がない、といったケースも起こりうるでしょう。
該当求人に関して、どれぐらいの求人量があるかなと、ユーザー側で検索してみたうえで、まずは無料で求人を掲載してみる。
その上で、思うほどの効果がなければ有料プランを使ってみるといった風に考えるとよいでしょう。
競合が多いとクリック単価が高くなる
有料掲載は、上述したようにクリックされたときに費用が発生するクリック課金になっています。
この時、有料掲載している競合が多いと、クリック単価を高くしないと上位に掲載されなくなってしまいます。
掲載している競合が多い求人の場合、クリック単価が高騰しやすく、まとまった予算が必要になることもあるので注意する必要があります。
インディードの活用事例
インディードで採用を行った企業の成功事例を解説します。
株式会社エルベ
株式会社エルベは岡山県倉敷市に本社を構える企業で、店舗やインターネット上でのスポーツ関連商品の販売や海外での製品加工がおもな業務内容です。
株式会社エルベはインディードの自動面接予約機能を活用して工数を削減し、短期間で人材採用につなげました。
結果として3名ほどの求職者数が62名まで増加し、2週間で2名を採用しました。
株式会社ハマエンジニアリング
株式会社ハマエンジニアリングは半導体製造装置の保守・保全を一括して請け負う企業です。求人掲載の訴求力を強めるため、無料掲載ではなく有料掲載を行ないました。
掲載後の4週間で満足できる効果が得られ、採用コストの平均は従来の約半分まで削減できたそうです。
株式会社イトーヨーカドー
株式会社イトーヨーカドーはセブン&アイ・ホールディングス等を傘下に置く国内でも有数の大企業です。従来の紙媒体での採用活動から、インディードのWeb採用にシフトしました。
インディード導入後にWeb経由から求職者が増え、現在は全体の約4割がWeb経由の求職者です。コスト面でもWeb応募は紙媒体の2〜3割程度と大幅なコストカットに成功しています。
インディードを上手に活用しよう
インディードを上手に活用すると、採用にかかる時間や金銭的なコストを大幅にカットできます。一方で、無料掲載だとほかの求人に埋もれてしまい、なかなか成果が出ないこともあるでしょう。
ただ、成果が出なかったとしてもほとんどデメリットはありません。採用活動に費用をかけたくない場合、インディードの利用を選択肢の一つとして考えることもおすすめです。