モチベーション研修の目的や方法、成功させるポイントと研修の選び方を徹底解説

2020/11/24

モチベーション研修の目的や方法、成功させるポイントと研修の選び方を徹底解説

目標達成や業績アップのための施策を考える際、「社員のモチベーション」をどのくらい重視しているでしょうか。

経営側から見ると、「プロのビジネスパーソンとして、モチベーションが言い訳になっては困る…」という思いも湧く一方で、モチベーションが個人のパフォーマンスや組織の生産性に影響を与えることも事実です。

記事では、そもそも「モチベーションとは何か」を解説したうえで、社員のモチベーションを高めるうえで役立つモチベーション研修の目的やメリット、研修の選び方を解説します。

<目次>

モチベーション研修とは?行なう目的は?

モチベーションを扱ううえでは、まず「モチベーションがどのようなものか」を明確に理解しておくことが重要です。

 

 

モチベーションとは?

本来のモチベーション(Motivation)は心理学用語で、「動機」という意味で、「人が行動を起こすための要因」を指します。

 

一般的な会話の中では、「意欲」や「やる気」といった意味合いで使用されることも多く、誤解に繋がりがちですが、組織開発を考えるうえでは、本来の意味を押さえておくことが大切です。

 

モチベーション(動機)には、「~のためにやる」という外発的動機と、「やりたいからやる」という内発的動機の2種類があります。

外発的動機・  成果を上げるとボーナスが増えるから頑張る

・  上司に褒められるために頑張る

・  やらないと罰則があるからやる

内発的動機・  楽しいからやる

・  やることに意味を感じるからやる

外発的動機は、外部からの刺激でモチベーションを高めることができますので、マネジメントにおいては非常に有効です。一方で、報酬や承認といった刺激を与え続ける必要性がありますし、外発的動機で社員を動かす方法は依存性や中毒性が生じる部分もあります。

 

一方で、内発的動機は、本人の内側から湧き出てくるものであり、やること自体に価値を見出している状態です。内発的動機は、外部からコントロールしにくいですが、長期的・継続的に維持される、上限なく湧き出てくるといった特徴があります。

 

従って、組織においては、メンバーが内発的動機を見出せるようにサポートすることが、中長期的な組織の生産性、社員へのエンゲージメント向上に役立ちます。これを実現するための研修がモチベーション研修です。

 

また、モチベーション研修では、モチベーションのセルフコントロール技術を学ぶこともできます。自分自身のモチベーションを良い状態に保つ・高めることを、周囲に依存させるのではなく、メンバー一人ひとりが自分でできるようにするのです。

 

 

モチベーション研修の目的は組織の生産性を高めること

個人のモチベーションが高い状態とは、“行動”が促進された状態です。従って、仕事のパフォーマンスも高まり、成果や生産性が向上します。また、パフォーマンスが上がれば、達成感や充実感を得ることができますので、仕事に対する満足度も上がるでしょう。

 

一方で、社員のモチベーションは内発的動機だけでなく、外発的動機に影響される部分もあります。その中でも上司の関わりというのは、とくに大きな影響を与えます。上司の関わりは、モチベーションを高めることにも影響を発揮しますが、モチベーションを下げることにも大きな影響を与えます。

 

モチベーション研修で社員の内発的動機付けを行なったり、セルフコントロール技術を身に付けさせたりすると同時に、

 

  • メンバーのモチベーションに大きな影響を与える管理職が内発的動機でドライブされ、メンバーに良い関わりをできる状態をつくる(モチベーション研修)
  • 管理職に対して、メンバーのモチベーションに良い影響を与える関わり方を学ばせる(コミュニケーション研修、マネジメント研修)

 

ことで、社員のモチベーションを高められるできる管理職を育て、組織全体の成長や業績アップに繋げることも大切です。

 

モチベーション研修を行なうことで得られるメリット

モチベーション研修で得られるメリットはさまざまですが、主なメリットは以下の3つになります。

 

 

社員のモチベーション向上

モチベーション研修は、社員の内発的動機を引き出すことをサポートします。内発的動機が引き出せると、前述の通り、安定して高い主体性を発揮して働くことができます。

 

また、研修プログラムにもよりますが、モチベーション研修では、「モチベーションとは何か」「一人ひとりのモチベーションが何に起因するのか」を明確にしていきます。

 

何となく曖昧な“やる気”や“意欲”と誤解されがちなモチベーションについて正しく理解して、高めるスキル、落ちる要因を把握することで、社員はモチベーションをセルフコントロールしやすくなります。

 

 

管理職のマネジメントスキル向上

モチベーション研修は社員向けのプログラムだけでなく、管理職向けのプログラムもあります。

 

管理職は、メンバーのモチベーションに大きな影響を与える存在であり、内発的動機により自分自身のモチベーションを高い状態で維持するとともに、メンバーのモチベーションに外発的に高める/落とさないスキルも学ぶ必要があります。

 

 

組織の活性化

モチベーション研修で「社員のモチベーションアップ」と「管理職のマネジメントスキル向上」が実現できれば、組織全体の“行動”が促進された状態となります。行動量が増え、仕事の質も高まることで、生産性の向上や業績アップ、目標達成が実現するでしょう。

モチベーション研修の内容とは?

手を挙げて質問する男性

モチベーション研修にはいくつかの種類がありますが、例えば、以下のような内容がポイントになります。

 

 

自己分析

過去の経験から「自分はどのようなことにやりがいを感じるのか」「何を大切にしたいのか」「モチベーションが下がるのはどのようなときか」を洗い出し、自分の思考パターンを理解します。

 

自己分析をする際には、過去分析と共に、特性検査などを用いることも有効です。マクレランドの欲求理論に基づく「達成」「権力」「親和」「回避」の4動機を見られるような検査は有効です。

 

 

自己分析と仕事の紐付け

自己分析をした後は、内発的動機をつくるために、ミッションステートメントの作成に入っていきます。自分のやりがいや大切にしたい価値観を深掘りしていき、人生全体として、どう生きたいか、何を大切にしたいかを言語化していきます。

 

ミッションステートメントの言語化ができたら、「ミッションステートメント」と「いまの仕事」を重ね合わせるプロセスに入ります。

 

仕事もプライベートも含めた人生全体の価値観、生き方を示すミッションステートメントと仕事の重なる部分が明確になると、内発的動機が非常に働きやすい状態となります。

 

ミッションステートメントといまの仕事を繋げるだけでなく、ライフプラン・キャリアプランを描いていくようなことも有効です。

 

 

目的・目標の紐付け

ミッションステートメントは、かなり深いところまで踏み込んだ内発的動機となりますが、業務上の「目標」に対して、「意味付け」することも内発的動機に繋がります。

 

業務上の目標が、「上から落ちてきた目標」になっており、自分自身のものとして納得感や当事者意識がつくられていないことは良くあります。

 

もちろん、目標設定の事前段階において、上司とメンバーのコミュニケーションが十分されていることは前提ですが、下記のような「4観点のワーク」は、業務上の目標を「自分事」にして、内発的動機を働かせることに役立ちます。

 

<目的・目標の4観点>

「業務上の目標を達成する」ことで得られるものを、4つの観点でなるべく多く書き出します。

 

  • 観点①:自分が得られる有形の価値

Ex)来年のボーナスが増える、来年の人事でマネージャーに昇格できる

趣味のキャンプ用に新しい●●を買える、ハワイに家族旅行に行ける

 

  • 観点②:自分が得られる無形(感情など)の価値

Ex)達成感を得られる、上司から感謝されて嬉しい、自信がつく

 

  • 観点③:組織や周囲、社会が得られる有形の価値

Ex)会社を成長させる新製品をリリースできる、地球への環境負荷が少なくなる

子供の学費が貯まる、結婚記念日のプレゼントを豪華にできる、

 

  • 観点④:「組織や周囲、社会にとって無形の価値

Ex)部下の●●君が達成感を得られる、部門のモチベーションが上がる

奥さんが喜ぶ、海外旅行に行ける子供のテンションが上がる

 

このように目標達成によって得られる価値を言語化することで、「達成したい」という意識を生み出すことも、モチベーションを高めて維持するポイントです。

 

 

モチベーションのセルフコントロール

自己分析で「自分でどんなときにモチベーションが上がるか」「モチベーションが下がるのはどのようなときか」を洗い出し、モチベーションを維持する行動や下げない対策となる行動を事前に設定することも、モチベーションを良い状態に保つセルフコントロール技術の一つです。

 

 

メンバーのモチベーションUPへの働きかけ(管理職向け)

管理職向けのプログラムでは、自分の内発的動機付けを見出し、モチベーションのセルフコントロールを学ぶと共に、メンバーのモチベーションUPへの働きかけを学ぶ内容を盛り込むこともあります。自身の言動が部下のモチベーションを低下させていないかを振り返ったり、メンバーのモチベーションを向上させる関わり方の理論や実践を学んだりします。

 

モチベーション研修の選び方

モチベーション研修の内容は提供している企業によってさまざまであり、「良かれと思って選んだ研修が自社に合っていなかった……」ということもあり得ます。そのため、研修を成功させるためには自社に合った研修を選ぶことが大切です。

 

ここでは、研修選びで最低限押さえておくべき3つのポイントをご紹介します。

 

 

モチベーションアップの理論があるか?

社員のモチベーションを長期的に維持するためには、内発的動機付けが効果的です。研修選びの際には「なぜモチベーションが上がるのか」、が理解しやすく、心理学的要素がしっかりと組み込まれていることを確認しましょう。

 

 

「仕事の成果」に繋がるかどうか?

モチベーション研修の目的は組織の生産性を高めることです。そのためプログラムは、社員のモチベーション向上が、仕事と紐付けて高まることが重要です。個人としての自己啓発に留まらない内容であることを確認すると良いでしょう。

 

 

一過性のものでないか?

モチベーション研修の直後はモチベーションの高い社員が増えた状態になりますが、これをいつまで維持できるかが重要なポイントです。数日後に元の状態に戻ってしまっては意味がありません。

 

従って、研修で高まったモチベーションを中長期的に維持するための仕組みが組み込まれた研修であるかどうかも確認することが大切です。

まとめ

社員のモチベーションは扱うことが難しいテーマですが、組織の生産性を高め、企業に対するエンゲージメントや信頼性の向上、離職防止にも繋がります。従って、“やる気”や“意欲”という曖昧なもので片付けずに、心理学的な見地を踏まえて取り組むことが大切です。

 

社員のモチベーションを高めるには、モチベーション研修を実施することで、社員一人ひとりに内発的動機を見出してもらったり、モチベーションのセルフコントロール技術を身に付けてもらったりすることが有効です。

 

また、メンバーのモチベーションは、管理職の関わりが大きく影響を与えますので、管理職のコミュニケーション技術やメンバーとの関わり方も教育研修で改善できることの一つです。

 

記事で解説したポイントも踏まえて、自社に適したモチベーション研修を導入して、生産性とエンゲージメントの高い組織を築いてください。

著者情報

株式会社ジェイック 取締役 古庄 拓

HRドクター 編集長

株式会社ジェイック 取締役 古庄 拓

WEB業界・経営コンサルティング業界の採用支援からキャリアを開始。その後、マーケティング、自社採用、経営企画、社員研修の商品企画、採用後のオンボーディング支援、大学キャリアセンターとの連携、リーダー研修事業、新卒採用事業など、複数のサービスや事業の立上げを担当し、現在に至る。 7つの習慣R認定担当インストラクター、原田メソッド認定パートナー、EQPI認定アナリスト等 twitterはコチラ。ぜひご覧ください。 古庄拓/ジェイック取締役 https://twitter.com/tfurusyo

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