リモートワークの新入社員フォローで欠かせない!オンラインコミュニケーション6つのポイント

更新:2021/09/26

作成:2021/07/09

東宮 美樹

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

リモートワークの新入社員フォローで欠かせない!オンラインコミュニケーション6つのポイント

新型コロナウイルス感染拡大に伴って、数多くの企業が在宅勤務(リモートワーク)を導入することになりました。リモートワークは、これまで当たり前だった職場への出社とは様変わりした働き方です。リモートでの働き方を驚きを持って受け入れた人も数多くいることでしょう。そして、リモートワークの導入以降に入社した新入社員も、入社式やオリエンテーションなどで例年とは異なる職場での受け入れ体験をしています。初めての社会人生活でリモート勤務を余儀なくされた新入社員達はどのような思いで仕事に取り組んでいるのでしょうか?

パーソル総合研究所がテレワーク中の新入社員に「在宅勤務の課題」を尋ねたアンケートがあるので見ていきましょう。アンケート結果では、同期や先輩社員、上司との「コミュニケーションのとりづらさ」が上位に挙がりました。他にも、2位「自律的に業務を遂行する必要性」や5位「研修・業務へのモチベーション低下」など、セルフマネジメントやモチベーション低下を不安視する声も目立ちます。

 

 

※ 新入社員の在宅勤務の課題ランキング(新入社員に実施したアンケートより)

https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/research/column/202104120001.html

 

いずれにしても、コロナ禍でテレワークを余儀なくされた新入社員には、職場の人とのコミュニケーションのとりづらさ、セルフマネージメントやモチベーションの維持など、抱えている課題が多くあることが伺えます。同時に、新人を受け入れる組織の側にも、コミュニケーション機会の創出やモチベーションを維持する関わり方など、リモートワークでの対応が求められます。そこで今回の記事では、コロナ禍でテレワークを余儀なくされた新入社員の成長や定着を促す上で効果的なオンラインコミュニケーションのノウハウを6つお伝えしていきます。

 

<目次>

オンラインコミュニケーション6つのノウハウ

ノウハウその1 新人達が気軽に相談できる担当者(メンター)を設ける

当然ですが、入社して間もない新入社員は仕事の右も左もわからないものです。それに加えて、まだ会社に慣れないうちからリモートワークの状況です。何をしたらよいか、何をすべきかがわからないのはもちろん、誰に相談したらよいのか?どれくらいの頻度で相談してよいのか?も判断することもままならず、ますます不安でいっぱいになってしまいそうです。

 

不安を募らせる新入社員達に安心して職場になじんでもらう上で最初に肝心なことは、いつでも相談を受けられる担当の社員(メンター)を設けることです。メンターとなった社員は、相談を受けるときの態度・スタンスにも気を配ることが大切です。例えば「いつでも相談してきなさい」といったスタンスでは、新人達が委縮してしまいます。担当者が自分から、新人達の様子をさりげなく伺ったり見守ったりすることを忘れないようにしましょう。

 

またリモートワークでの新人受け入れでは、全員集まってのオリエンテーションの機会も少なくなることから、会社としてのスタンスや方針、戦略が十分伝わらないままになってしまう懸念もあります。今後折を見て何度も繰り返し伝えていく必要があります。現場のOJT担当から伝えるのはもちろんですが、トップや幹部陣が率先してコミュニケーションを図る機会を作り、熱量高く伝えていくことが大切です。たとえオンラインの画面越しであっても、上層部の人が直接語り掛けてくれるだけで、入社したての新人のモチベーションは上がります。少なくても1週間に1回、できれば1日5分でも10分でも、オンラインコミュニケーションをとる機会を作れば、新人達のこの先も会社で頑張っていこう!という気持ちは確実に高まります。

ノウハウその2 顔の表情が分かるオンラインコミュニケーションツールを活用する

リモートワーク時のコミュニケーションには、電話、メール、チャットなど様々ありますが、入社間もない新人とのコミュニケーションをする場合は、顔画像が映るオンラインコミュニケーションツール(Web面談)を活用することをお薦めします。

 

電話やメールは有効ではありますが、相手の表情が掴めないという難点があります。「はい!」という返事1つとっても、どのような表情で言っているかが把握できれば、もっと説明が欲しいのか?他に聞きたいことがありそうなのか?など、相手の理解度に応じて教える側もいろいろ対処ができます。まだ職場に慣れていない新人のほとんどは基本的に遠慮の塊です。また、本人の考えていることと言動が一致しないように見えることが最も多い時期でもあります。報連相は基本Web面談で実施する、そして画面の向こうの表情に注目することで、早い段階で仕事や職場になじんでもらえるようになります。

 

ノウハウその3 事細かに指示するよりも、本人の主体性に重きを置いた指導をする

遠隔地でのリモートワークの場合、新人達の仕事ぶりを見ることが出来ない不安から、事細かに指示を出したくなる人も少なくありません。決して仕事ぶりを信用していないわけではないのですが、時間が空いたらもったいないと考えやすいのです。しかしよくよく考えてみると、出社していた時も、「事前に説明資料は送付したのか?」「△△へ電話連絡したか?」など、行動を逐一チェックしていたわけではなかったのではないでしょうか?

 

リモートワーク時は本人の主体性に任せるしかありません。もし必要以上に事細かな指示を出しすぎると『指示された通りにやっておけば良いんだな!』と、ただ言われたことだけをやる習慣が身に付いてしまいかねません。もちろん知識や経験の少ない新人ですから、業務の大枠や基本手順は上司がきちんと示す必要はあります。とはいえ、どこまでを細かく指示して、どこからは本人に考えさせて仕事を任せるのか、のさじ加減はなかなか難しいところです。

 

そこで、HRドクターを運営する株式会社ジェイックのマネージャー陣が部下の新人指導で活用しているやり方をお伝えします。「今週の目標の擦り合わせ」「どのように取り組むつもりか?というヒアリング」「上手くいかなかったときの2の手」「困ったときの解決策や相談体系を事前に取り決め」の4点をまず伝えます。伝えた上であとは本人に任せ、その後は定期的な振り返りを一緒に行うようにするのです。この流れを基本に据えて指導することで、オンラインのコミュニケーションであっても、新人達は主体的に行動できるようになっていきます。

 

行動を逐一管理するよりも、新人達の「成果を上げたい!」「早く成長したい!」というマインドに働きかけるのがコツです。

ノウハウその4 決まった時間に、オンラインで全員が集まる機会を設ける

リモートワークの勤務が続くと、対面での対話や雑談が減り、モチベーションが下がってしまう新人の話も時折伺います。やはり人間には、誰かと繋がっていたい、組織に所属しているという安心感を得たい、といった欲求があるものです。そこでリモートワークで働く新人達に、職場の仲間との絆や組織との一体感を醸成する上で有効な取り組みの一つである、オンラインでの朝礼・終礼の実施を紹介します。

 

毎朝の出社が当たり前の時は、朝や夕方にみんなで集まり、中にはこのことを面倒に思う人もいたかもしれません。しかしリモートワーク勤務では、面と向かっての会話や、ちょっとした雑談を交わすなどがめっきり減ったため、『みんなの顔が見られる』『みんなと少しでも話せて元気をもらえる』とオンラインでの朝礼・終礼はかえって好評です。

 

また、リモートワークはどうしても仕事のスタートと終わりの区切りがつけにくいもの。そのため、決まった時間に朝礼・終礼を実施することは、仕事モードのオンオフ効果もあります。Web上であってもチーム、部・課員全員で集まる機会を定期的に設けると良いでしょう。

ノウハウその5 リモートワークで生じる不安やストレスは、1オン1の個別ミーティングでフォローする

組織でリモートワークの導入が決まると、多くの社員が“自由な働き方”をイメージしてテンションが上がります。しかしリモートワークがスタートして、1週間・・・1ヶ月と過ぎていくうちに『本当にこの働き方で貢献できているのだろうか?』あるいは、『1日家にいることを、どうやら家族は歓迎していないようだ』などなど、当初のイメージとギャップが生じ、不安やストレスにつながってしまうことも少なくありません。とはいえ、職場で普段顔を顔を合わせていれば、表所や仕草を察してフォローすることもできるでしょう。これに対し、リモートワークの場合は新人達の様子が見えないため、フォローや対処の難しさがあります。

 

リモートワークで新人達が抱えている不安やストレスをフォローする際は、1オン1で個別にミーティングの時間を設けると効果的です。相談の時は、「このまま頑張ってほしい」「もう少しやり方を変えてやってみよう」「いつも助かっているよ」といった声掛けをすると良いでしょう。また、オンラインでミーティングする頻度は、普段行っているよりも多めにすることをお勧めします。1回の実施時間は通常の半分でもかまいません。その代わり、1カ月に1回個別ミーティングをしていたのであれば2週間に1回、1週間に1回実施していたのであれば1日ごと等、短期スパンで実施するようにしてください。

 

ノウハウその6 スキルや生産性向上を見越した目標設定をする

出社して仕事をすることに比べると、リモート業務の生産性が高くなるケースは非常に多いと言えます。なぜなら、在宅の場合は飛び込みの仕事も基本的に入ってこなくなり、急な電話やミーティングもグッと少なくなるため、本来の業務に集中できるようになるからです。集中して1つの業務に取り組めば、当然仕事も早く片付きます。このことを見越して、多めに仕事を依頼しようと考える人もいるかもしれません。ですが、リモートワークの働き方を1つの機会と捉え、普段はなかなかできないスキルアップに取り組むことをお勧めします。

 

例えば、対人営業など、人と会って話さないと思ったように成果が出ない仕事もあります。そのような業務を担当している社員には、本人と一緒に成長目標、スキルアップ目標を設定して自己学習に取り組んでもらうと効果的です。他にも、業務に関連する資格を取得する、指定書籍のレポートを提出してもらう等、対面での業務に戻った時に備えて、リモートワークの時だからこそできることは沢山あります。

 

また、外出規制がかかる今の時期は全員の時間を確保しやすいタイミングでもあります。普段は全員のスケジュールが合わず、実施を見送ってきた全社員研修や職種別研修を行うのも良いでしょう。今はE-ラーニングやオンライン研修などWeb上で実施できる環境が整っています。この機に社員の業務用PCや通信環境をオンライン研修が受講できる状態に整備しておくことをお勧めします。

おわりに

今回の記事では、初めての社会人生活をリモートワークで迎えた新入社員達を、職場に受け入れフォローする上で効果的なオンラインコミュニケーションのノウハウについてお伝えしました。リモートワークでは、オンラインならではの不安やストレス、対面と比べてフォローする難しさも確かにあります。それでも、記事の中でお伝えしたように、新入社員がある程度主体的に業務を遂行できるように指導の仕方を改善したり、上司や教育担当者が歩み寄り相談しやすい姿勢を見せたり、といった工夫で乗り越えていくことは可能です。

 

新型コロナウイルス禍に見舞われたことで、私たちが働く環境や働き方は大きく様変わりしました。そして今後も様々な形で変化していくことでしょう。HRドクターを運営する株式会社ジェイックは、今後も時代や環境に合わせて、新卒受け入れの良いやり方を模索し続けていきます。今回の内容にお役立ちを感じたら、記事をご覧の皆さんの会社でも、ぜひ組織的に取り組んでみてください。

 

著者情報

東宮 美樹

株式会社ジェイック 取締役

東宮 美樹

1974年生まれ 鹿児島県種子島出身。1997年筑波大学第一学群社会学類を卒業。新卒でハウス食品株式会社に入社。営業職として勤務した後、HR企業に転職。約3,000人の求職者のカウンセリングを体験。2006年にジェイック入社「研修講師」としてのキャリアをスタート。コーチング研修や「7つの習慣®」研修をはじめ、新人・若手研修から管理職のトレーニングまで幅広い研修に登壇。2014年には前例のない「リピート率100%」を達成。2015年に社員教育事業の事業責任者に就任。専門分野は新人と若手育成、モチベーション・エンゲージメント改善、女性活躍等

【著書、登壇セミナー】
・新入社員の特徴と育成ポイント
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